Arduino(アルデュイーノ)は、オープンソースの電子機器のプロトタイピングプラットフォームの一つです。主にハードウェア面ではマイクロコントローラボード、ソフトウェア面ではArduino言語と、それをプログラムするための開発環境(IDE: Integrated Development Environment)から成り立っています。簡単なソフトウェアとハードウェアを組み合わせて、さまざまなタイプの電子機器の開発プロジェクトを始めることができます。
Arduinoボードはいくつかの種類がありますが、一般的には入出力(I/O)ピンがあり、センサーやアクチュエータ(モーター、LEDなど)と接続して制御を行います。一部のボードにはWi-FiやBluetoothといった通信機能も搭載されています。
Arduinoで使用されるプログラミング言語(通称Arduino言語)は、C/C++に基づいています。この言語は特に組み込みプログラミングに適しており、ハードウェアを直接制御することが容易です。Arduino言語は比較的簡単で、プログラミングが初めての人でも短期間で基本を学ぶことができます。
Arduino IDE(Integrated Development Environment、統合開発環境)は、Arduinoボードをプログラムするためのソフトウェアです。このIDEを使って書かれるプログラムを「スケッチ」と呼びます。
Arduinoプログラム(スケッチ)は主に二つの関数から構成されます。
setup()
:この関数はプログラムが始まるときに一度だけ実行されます。初期設定などをここで行います。loop()
:この関数はsetup()
が終了した後、無限に繰り返し実行されます。主要なプログラム処理はここで行います。例えば、LEDを点滅させるプログラムは以下のようになります。
void setup() {
// 初期設定の記述
pinMode(13, OUTPUT); // 13番ピンを出力モードに設定
}
void loop() {
// 繰り返し処理の記述
digitalWrite(13, HIGH); // 13番ピンをHIGH(通常は5V)に設定してLEDを点灯
delay(1000); // 1秒(1000ミリ秒)待つ
digitalWrite(13, LOW); // 13番ピンをLOW(0V)に設定してLEDを消灯
delay(1000); // 1秒(1000ミリ秒)待つ
}
データ型とは、変数(データを保存するための「箱」のようなもの)にどの種類のデータを保存するかを指定するためのものです。
以下はArduinoでよく使われる基本的なデータ型です。